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ChatGPTでWebマーケティングを効率化できる?おすすめツール10選ご紹介

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現代ではAI技術が日に日に進化を遂げています。そんな中、話題のChatGPTを業務にうまく取り入れ、成功している企業は少なくありません。

そこで今回の記事では、タイトルにもあるとおり、Webマーケティング×ChatGPTで業務効率化を図れるおすすめツールを10個ご紹介します。

加えてChatGPTの活用例や注意点についても解説しますので、マーケティング業務の自動化を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

■WebマーケティングにおけるChatGPTの活用例

本記事のタイトルを見て、「そもそもWebマーケティングでChatGPTを活用するとはどういうこと?」と疑問をもつ方も多いでしょう。

Webマーケティング事業におけるChatGPT活用例は、主に以下の5とおりです。

  • 文章やコンテンツの骨組みを作ってもらう
  • 商品紹介やセールスの文章を作ってもらう
  • セミナー資料の作成を依頼する
  • ユーザーニーズの分析や解析に活用する
  • 文章を要約・簡略化してもら

それぞれ、順を追ってご紹介します。

文章やコンテンツの骨組みを作ってもらう

Webマーケティング業務の一環として、自社のブログをはじめとするWebメディアなどで文章執筆を担当している方も多いでしょう。「文章やテキストコンテンツの骨組みを作成する」ことは、ChatGPTの得意分野なのでぜひ活用すべきです。

ChatGPTはブログ記事やWebページの初期段階で、記事のアイデアや記事構成など文章の骨組みを制作してくれます。ChatGPTが生成した骨組みや文章を利用したり、修正を加えることで、素早くかつクオリティの高いコンテンツ制作が実現できるでしょう。

ChatGPTに文章生成を依頼する際は、

  • 「あなたは〇〇業界で活躍するマーケターです。「〇〇」のキーワードの検索ニーズを満たす記事の構成を作成してください。」

のように、具体性に足るプロンプトの入力が大切になります。

商品紹介やセールスの文章を作ってもらう

ChatGPTはテキスト生成が得意と前述しましたが、それは前述のWebサイトやブログに限った話ではありません。本来マーケターが1から考案する「商品紹介やセールスの文章」も、ChatGPTに作成してもらうのがいいでしょう。

自社の特定のサービスや製品に関する特徴や情報をChatGPTに与えれば、魅力的かつ説得力のある文章を自動で生成してくれます。

セミナー資料の作成を依頼する

セールス文章は0から自力で考えるのと、ChatGPTに土台を作ってもらうのとでは、労力には雲泥の差が生じるもの。自動化できる部分は自動化し、効率的に業務を進めることが大切です。

セミナー資料の作成は、マーケティング業務の中でも手間のかかる作業です。どんな内容にするか悩んで時間が経ってしまう際は、これもChatGPTに依頼しましょう。

前提の情報やテーマを特定すると、ChatGPTは分かりやすく整理された土台を生成してくれ、すこし修正を加えるだけで資料が完成します。

依頼する際のプロンプトの書き方としては、以下のようになります。

  • 「セミナー資料の内容を考えてください。テーマは〇〇です。」

ユーザーニーズの分析や解析に活用する

ChatGPTは文章を作るだけでなく、ユーザーニーズの分析や解析も得意分野です。

たとえばユーザーからのフィードバック内容やコミュニケーションデータをChatGPTに与えると、瞬時にユーザーの嗜好や要望を把握してくれます。

ユーザーの嗜好や要望が明確になることで、製品やサービスの改善が容易になり、マーケティング戦略をより効果的に展開できるでしょう。

さらにブログ記事を書く際なども、特定のキーワードを入力し、検索ニーズを問うようなプロンプトを入力すれば、ユーザーの検索意図を的確に教えてくれます。

文章を要約・簡略化してもらう

冗長な文章の要約・簡略化も、ChatGPTに任せるべきタスクといえます。

たとえばブログ記事の内容をSNS投稿用に要約したり、文章をすべて読む時間がないとき、主要ポイントのみを絞り込むことが可能です。

ビジネスには長い文章がつきもの。内容把握の時間が短縮できることは、生産性向上に大きく貢献します。

ChatGPT×Webマーケティングのおすすめツール10選

ChatGPTを搭載したWebマーケティングツールを選ぶなら、以下のものがおすすめです。

  • ①:LOGLY lift
  • ②:ferret One
  • ③:DECA for LINE
  • ④:SAKUBUN
  • ⑤:Einstein GPT
  • ⑥:neoSmartChat
  • ⑦:EmmaTools
  • ⑧:GENIEE ENGAGE
  • ⑨:ChatGPT活用支援
  • ⑩:Prompt Agent 

この章では、上記それぞれの特徴や使い道をご紹介します。

①:LOGLY lift

LOGLY lift(ログリーリフト)は、ログリー株式会社が運営・提供する大手広告プラットフォームです。
ユーザーの趣味嗜好に沿った広告の選定や、ユーザビリティを考慮した位置への設置など、広告配信における作業の効率化が可能になります。
LOGLY liftは2023年4月からChatGPTを搭載し、広告クリエイティブテキストを自動で生成する機能を導入しました。
ニュースやロイター、スポーツ、日経などあらゆるジャンルのメディアに配信可能なので、幅広い広告事業を担当するマーケターの方におすすめです。

②:ferret One

ferret One(フェレットワン)は、株式会社ベーシックが運営・提供を行うマーケティングツールです。
専用のCMSを通じたマーケティングツールとなっており、顧客リストの管理やメールの一斉配信など、一連のマーケティング業務を効率化してくれます。
2023年4月よりChatGPTの機能を搭載したことで、以下のようなタスクを自動で提供できるようになりました。

  • 記事やメール文章の自動生成
  • 競合サイトやブログの分析
  • 適切な対策の提案

またferret Oneは充実したマーケティングサポートも魅力のひとつ。飲料メーカー大手「キリン」をはじめ、600社を超える導入実績を誇ります。
UIもシンプルで直感的なので、業務効率化を図る方はもちろん、マーケティング業界初心者の方にもおすすめです。

③:DECA for LINE

DECA for LINE(デカ・フォー・ライン)は、株式会社ギブリーが運営している、LINE特化型のマーケティングツールです。
主にLINE広告やパーソナライズの配信をはじめ、LINEに特化したMAツールによってLINEマーケティングのトータル支援をサポートしています。カスタマイズ開発にも柔軟に対応しており、他のアプリやデータへの連携にも強いことが特徴です。
2023年4月、DECA for LINEはChatGPTの機能である「Q&A自動生成」をリリースしました。これにより、ユーザーからの問い合わせに自動返答を行うLINEチャットボットを、よりスピーディーかつ簡単に作成できるようになっています。
LINEに関連するマーケティング事業を担う方なら、DECA for LINE一択といえるでしょう。

④:SAKUBUN

SAKUBUN(サクブン)は、NOVEL株式会社によって運営されている、AIテキスト生成ツールです。
ライティングテンプレートがあらかじめ多数用意されていて、それに基づいたLPやブログの文章を自動生成できる点が大きな特徴です。ライティングテンプレートには、主に以下のようなものが挙げられます。
PASONAの法則
AIDAの法則
3C分析
SWOT分析
STP分析
5forces分析
ほか
「マーケターのためのAIライティングツール」と釘打っていることもあって、とにかく文章を書く機会が多く、膨大な時間がかかってしまっているマーケターの方なら利用すべきツールといえます。

⑤:Einstein GPT

Einstein(アインシュタイン)GPTは、CRM事業大手Salesforceが運営・提供を行う、CRM向け生成AIツールです。
Einstein GPTでは、具体的に以下のようなタスクの自動化が可能になっています。
ユーザーの問い合わせへの自動回答
メール文章の自動生成
プログラムコードの自動生成
ほか
CRM向けに開発されたAIツールとなっており、とくにSalesforce製品との相性や互換性はお墨付きです。
「Salesforce特化版のChatGPT」といって差し支えない内容となっているため、SalesforceによるCRMを日常的に扱っているマーケターの方にはぜひおすすめです。

⑥:neoSmartChat

株式会社neoAIが提供するneoSmartChat(ネオスマートチャット)は、問い合わせ対応や分析を自動化できるAIツールとして知られています。
最大の特徴は、企業独自のデータをインプットして利用できる点です。企業の情報をあらかじめ入力しておくことで、まるでその企業に勤務している社員のような、親密な回答を返してくれます。
構成はMicrosoft Azureによるものなので、企業に必須となるセキュリティ
性能も行き届いており、安心して利用可能です。
問い合わせ対応をはじめユーザーとのやりとりの時間が多く、かつ膨大な時間がかかってしまっているマーケターの方におすすめです。

⑦:EmmaTools

EmmaTools(エマツールズ)は、SEOライティングを支援してくれるAIツールです。生成したコンテンツ品質のリアルタイム監視、キーワード分析やコピペチェックなど、SEOに必須となるあらゆる要素が盛り込まれているのが特徴です。
EmmaToolsは2023年2月、SEOに基づいた文章を自動で生成してくれる「AIライティング機能」の提供を開始しました。この機能は、ChatGPTの自然言語処理モデルがベースとなっています。
SNSやブログ記事など、SEOに基づくライティングを担当するWebマーケターにおすすめです。

⑧:GENIEE ENGAGE

GENIEE ENGAGE(ジーニーエンゲージ)は、株式会社ジーニーが運営するリマーケティングツールで、主に「カゴ落ち対策」を実現できます。
カゴ落ちとは「ECサイトなどでカートに商品を入れたものの、結局購入せずサイトを離脱されること」を指します。またフォーム入力途中でサイトを離脱されることも、これに該当します。
GENIEE ENGAGEではこういったユーザーに対し、自動でリマインドのメールを配信することが可能です。ユーザーに購入や申込みを促すことで、CV率アップが期待できます。
2023年3月、GENIEE ENGAGEは、ChatGPTを搭載した「メッセージ自動作成機能」を発表しています。

⑨:ChatGPT活用支援

ChatGPT活用支援は、NOB DATA株式会社が運営する、「ChatGPTの導入支援」を行うサービスです。ChatGPTにおける開発やデータ分析に特化した経験豊富なプロが、企業へのChatGPTの導入から運用までをサポートしてくれます。
導入から運用だけでなく、ChatGPTの可能性や相性、最新情報や事例の共有、勉強会の開催など、役立つノウハウも提供しています。そのため、効率よく社内業務のDX化を実現できるでしょう。
導入にあたっての無料相談も可能なので、マーケティング業務にChatGPTを導入したい場合におすすめです。

⑩:Prompt Agent

株式会社スニフアウトが運営するこちらのPrompt Agent (プロンプトエージェント)も、「ChatGPTをはじめとする生成AIの導入支援」を行うサービスとして知られています。
LPやデザインの制作、文章生成、開発などあらゆるジャンルのAIに対応していることが特徴です。
理学研究に詳しいコンサルタントからの技術サポートを受けられるため、生成AIを業務で最大限に活かせるようになるでしょう。

ChatGPTをWebマーケティングで活用するとき注意すること

ここまで紹介したようなツールをうまく活用すれば、確実にWebマーケティングを効率化できるでしょう。
しかし、ChatGPTをWebマーケティングで活用する際は、次のような点に留意しなければなりません。
不確実な返答に気をつける
返答された内容をそのまま利用するのは避ける
機密情報はできるだけ入力しない

この章では、上記をそれぞれ詳しく解説します。

不確実な返答に気をつける

まずは、ChatGPTが返す「不確実な返答」に気をつける必要があります。ChatGPTが答えてくれる返答は、100%正解とは限らないからです。

ChatGPTはあくまで過去の学習データから生成された返答を返すものであり、正確な情報を返す能力には、現時点ではまだ限界があります。

正確性が重視される情報が必要な場合は、ChatGPTの返答のみならず、専門家による意見などをはじめ信頼性のある情報を組み合わせることが重要です。複数の情報を照らし合わせることで、より信頼性の高いWebマーケティング戦略を構築できます。

返答された内容をそのまま利用するのは避ける

ChatGPTが返してくれた内容を、そのままコピペで利用するのはやめたほうがいいでしょう。理由は大きく以下のとおりです。
文章はそれらしくても、内容が的外れなことがあるから
コピペチェックツールの精度が上がっているから
AIが生成した文章を見抜くツールが登場しているから

ChatGPTはきれいで自然な文章を作ってくれますが、質問内容にそぐわない回答だったり、情報が間違っていることもあります。またコピペチェックツールの精度は日々進化しているうえ、近年では「AIが生成した文章を見抜くツール」などが登場しています。

ChatGPTが作った文章をそのままコピペすることで、今は大丈夫でも、ゆくゆくSEOマーケティングにおいて逆効果となってしまう可能性はゼロではありません。ChatGPTを用いる際は、回答内容と二次情報を必ず照らし合わせて確認することです。そして「ChatGPTはあくまで骨組みを作るツール」と捉え、自身の手でひととおり手を加えるクセを付けることが大切になります。

機密情報はできるだけ入力しない

いくらChatGPTが便利なツールだからといって、企業の機密情報を入力するのはなるべく避けたほうが無難です。

ChatGPTには、厳重なセキュリティ対策が施されています。とはいえ、その機密情報が学習データとして記憶され、別の第三者への回答で用いられる可能性はゼロではありません。

どうしても機密情報の入力が必須となった場合は、OpenAIによる専用フォームから「オプトアウト申請」を行ってください。これは「入力した情報を学習データとして使用しないでください」といった旨の申請になります。

ただ申請を行っても、その申請が通ったか否かの確認はできません。万が一のリスクを考えるなら、やはり機密情報は入力しないに越したことはないでしょう。

まとめ

ChatGPTは、Webマーケティングの効率化に大きく貢献します。ChatGPTが搭載されたWebマーケティング最適化ツールも多数存在しているので、アイデア次第であらゆるシーンに応用できるでしょう。

ただ本記事で紹介したようなツールを使いこなすには、プロンプト生成のスキルは必要不可欠です。前提条件を開示したり、具体的な情報を加えるなど、質問文章のコツを掴まなければ、良質な回答からは遠ざかってしまいます。

正しい使い方や注意点・リスクをしっかり把握しつつ、Webマーケティング効率化のために最大限に活かしてほしいと思います。